2018-09-14
一日が、とてつもなく長かった。
結局日が落ちるまで何もする気が起きず、夜になってから
お勧めされた映画、観たいと思っていた映画を数本観た。
全てを忘れられた。
でも、それが終わると再び思い出してしまう……
そう、今みたいに。
そうしてぼんやりと考えていた。
歳が重なるごとに人が信用できなくなったな、と。
小中学生の頃は「好き」か「嫌い」か、ただそれだけだった。
問題はそのあと、アルバイトを始めた頃から狂ったんだと思う。
他人を好きか嫌いかで見るのではなく、決して逆らうことのできない「絶対的存在」として見るようになった。
私は常に馬鹿にされ、侮辱され、捨てられる。
親でさえも私を道具のように扱った。
どんなに辛い思いをしようが、報酬はほぼ全てあいつの手に渡る……じゃあ、私はなんのために働いているのか、わからなくなった。
職場ではウスノロな約立たず呼ばわれ、家では金稼ぎと八つ当たりのための人形、本気で死のうとも考えたが、弱い私は覚悟を決めることすらできずに心だけを殺した。
「私は最早人ではなく出来損ないの機械であり、
廃棄物の分際で人様と同じ場所に立ってはいけない」
いつしかそう思うようになっていた。
いや、最初からそう思うべきだった。
私は誰かの世界にいるべき存在ではない……
誰の記憶にも残ってはいけない……
輪郭の外、誰の目にも触れない場所にいないといけないんだ。
時々リアルで、電子の海で、優しい言葉をかけられると
疑ってしまう。
それは本心なのか?裏では嘲笑っているのではないか?
惨めな奴を憐れんで楽しんでいるんじゃないか?と。
その思いは日に日に増している。
誰も信用できないし、自分ですらも信用できない。
「あなたは真っ当な人間だと本気で思っている」
そう言われたときでさえ素直に喜べない自分がいた。
電子の海での私はさも流暢に語り、リアルでは決して見せないような内側まで曝け出している。
だが、それは決して「私」ではない。
飽くまでも綺麗な部分、ほんの上澄みにすぎない。
私がどんな生き方をしているか知った時、あなたは同じことを言えるか?同じように、私を「真っ当な人間」だと言えるか?
……私は最低の人間だ。ご覧の通り、人の好意にさえ刃を向ける無礼者だ。
許してくれなんて図々しい、寧ろ殺されてもいいくらいだ。
そんな奴だよ、私は。
なんと言われようと反論する権利はない。
私はこの国の汚点そのものなのだから。
全てを知った時、何人がこういうだろうか……
「あんな人間にだけはなりたくない」___と。